【初心者のためのサーバー講座】4種類のレンタルサーバーの違いとは?

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4種類のレンタルサーバーの違いとは?

前回は、サーバーとWebサイトを表示する仕組みやサーバーに使われるアプリケーションについて説明しました。
第2回目は、各社より提供されているレンタルサーバーの種類をご紹介します。
現在、レンタルサーバーは、4種類に分けることができます。

  1. 共用サーバー
  2. VPSサーバー
  3. 専用サーバー
  4. クラウドサーバー

用途や目的、管理するデータの規模などによって、最適なサーバーが異なりますが、企業サイトや個人のウェブサイトなどでよく使われるのは共用サーバーでしょう。
上記4つ中では価格も安くお手軽に使えますが、ウェブサイトの公開やメール機能という限定した用途となります。

一方、VPSや専用サーバー、クラウドサーバーはサーバーの管理者権限(root権限)で使用できるので、制限が多いレンタルサーバーよりも、自分の用途・目的に応じた最適なサーバーを構築できます。
レンタルサーバーでは、使えないことが多いphp以外のプログラム言語(Ruby、Python等)をインストールできたりします。

各サーバーの特徴やメリット・デメリットをご紹介します。

共用サーバー

共用サーバーは、1つの物理サーバーに1つのOSと、1つのWebサーバーアプリケーションが稼働しています。その資源を複数のユーザーが共有して使います。

共用サーバー

メリット

他のサーバーと比較すると価格が安いことが挙げられます。
また、サーバーの維持・管理は、サーバー運営会社が行うので、専門知識や技術も必要なく、簡単にウェブサイトを作成・運営することが可能となります。
また、コントロールパネルも用意されているので、初心者でも利用できます。

デメリット

特定のユーザの暴走で他のユーザに影響が出ないよう、メモリの利用上限などを厳しく設定してありますので、アクセスの多いサイトではエラー表示が頻発したりするケースがあります。
ユーザーはサーバーの管理者権限(root権限) を持てないので、好きなアプリケーションをインストールできないので、カスタマイズすることができません。

有名なサービスとしては、「さくらのレンタルサーバ」「ロリポップ!レンタルサーバ」などがあります。

VPSサーバー

VPSとは「バーチャル・プライベート・サーバー(Virtual Private Server)」の略で、1つの物理サーバーに複数の仮想サーバーを起動することができ、専用サーバーと同等の機能・能力を与えた「仮想専用サーバー」のことをいいます。

VPS

メリット

通常の専用サーバーよりも大幅に安価に利用することが可能になります。
共用サーバーと違って、管理者権限(root権限)を持てるので、専用サーバーに近い自由性と拡張性が得られます。
メモリやCPUについても、共用サーバーと違ってユーザーが使用するOS(ゲストOS)用の性能が確保されるため、共用サーバーより負荷のかかる利用にも適しています。

デメリット

サーバーの設定や運用は、契約者自身が行うため、サーバー構築・運用に対する知識・経験が必要となりますので、導入時は、共用サーバーと比較するとどうしてもハードルが高くなります。
また、仮想化技術によって、リソースを無駄なく分配していますが、各ゲストOSで高負荷な処理を行うと、リソース不足となり他のゲストOSの動作に影響を与えます。
この辺りは、1つの物理サーバーを共有する共用サーバーと同様です。

専用サーバー

専用サーバーはVPS、共用サーバーと違い、サーバー1台を1ユーザで独占利用する為、サーバーのハードウェアや回線などを単独で使用することが可能となります。

専用サーバー

メリット

1台のサーバーのリソースを独占できるため、負荷が高いアクセス数の多いウェブサイトに対応可能です。
管理者権限(root権限)を持てるので、自由性と拡張性が得られます。

デメリット

レンタルサーバ事業者によるサポートは限定的となり、サーバの運用・管理は利用者のスキルが求められます。
導入したソフトウェアの設定ミスやセキュリティパッチの適用漏れなどによってセキュリティリスクを負う可能性があるので、サーバーに関する知識や運用経験が必要となります。

クラウドサーバー

「IaaS」「PaaS」「SaaS」を総称して「クラウド」といいます。

クラウドサービスの種類

SaaS(Software as a Service:サース)

インターネット経由で、アプリケーションをを提供するサービスです。
代表的なサービスはGoogle Appsですが、 クラウド会計サービスやサイボウズやファイルストレージサービスのDropBox等が該当します。
今までは、目的に応じてPCにアプリケーションを都度インストールする必要がありましたが、SaaSを利用することで不要になりました。
インターネットに接続できていれば、ユーザーIDとパスワードでログイン後、どの端末からでもSaaS上のサービスを利用することができるようになっています。

PaaS(Platform as a Service:パース)

インターネット経由で、アプリケーション開発に必要なプラットフォームを提供するサービスです。
PaaSでは、ユーザーがアプリケーションを導入して、運用が可能です。
Google App EngineやWindows Azureが代表的なサービスになります。
一般的には、あまり馴染みのないサービスかもしれません。
レンタルサーバー会社の提供する、マネージド専用サーバーもPaasに該当します。

IaaS(Infrastructure as a Service:イアース)

インターネット経由で、ハードウェアや回線などのインフラを提供するサービスです。
ユーザーがOSと共に、ハードウェアの性能を自由に選択することができるようになっています。
レンタルサーバー業者が提供する、クラウドサーバーが該当します。

一般的にクラウドサーバーは、「IaaS」となります。
クラウドサーバーはVPSと同様にユーザーそれぞれに仮想サーバーが割り当てられます。
大きな特徴としてクラウドサーバーはVPSよりも柔軟な拡張ができます。

クラウドサーバー

メリット

仮想サーバーのVPSのメリットに加えて、CPUやメモリ、ディスク領域をあとから拡張できるので、アクセス負荷の状況に合わせて自由にサーバーを拡縮可能ですので、安定運用が可能となります。

デメリット

従量課金のため、時間単位では、VPSより高価になります。

まとめ

レンタルサーバーと一言でいっても、低価格で導入の敷居が高くない共用サーバーだけではなく、専用サーバー並みのカスタマイズができるVPS、柔軟な拡張性に富んだクラウドサーバーなど様々なサービスが提供されています。
用途やサーバーの知識によって、選ぶレンタルサーバーも異なってきます。
以下に特徴の一覧をまとめています。

共用サーバー VPS 専用サーバー クラウドサーバー
おすすめ用途 アクセスの少ないサイト
組織内にサーバー管理者が不在
アクセスが比較的安定している
必要なサービスのみを導入できるサーバー管理者が常勤
アクセスが多く、安定した運用を求められるサービス
ネットワーク、セキュリティを含めたサーバー運用知識を習熟しているサーバー管理者が常勤
アクセスと売上が比例するスタートアップ大規模サイト
セールなど時期によってアクセスが変動するサイト
期間限定の試験を行う場合
用途例 中小規模のサイト
企業案内のみのサイト
大企業のポータルサイト
官公庁の情報提供サイト
メディア関連
ECサイト
メディア関連
ECサイト
ゲームサービス
初期費用 1,000円~5,000円前後 無料~5,000円前後 10,000円~150,000円 ほぼ0円
料金体系 月額固定料金 月額固定料金 月額固定料金 従量料金が多い
料金目安(月額換算) 500円~5,000円 1,000円~10,000円 10,000円~150,000円 2,000円~(サーバーなどのスペックとオプションの組合せで大きく変動)
負荷対策 別途実施する必要有り 多くの場合、別途実施する必要有り 多くの場合、別途実施する必要有り 有(ロードバランサなどオプションサービスを使用の場合は、別途料金発生)
ネットワーク 選択できない 選択できない場合が多い 選択可能 高速化対応有り
セキュリティ サービス提供会社のプランのみ 業者のプランとOSでの設定による 業者のプランとOSでの設定による オプション導入により、高いレベルを維持できる
OS Linuxディストリビューション LinuxディストリビューションまたはWindows LinuxディストリビューションまたはWindows LinuxディストリビューションまたはWindows
CPUコア/メモリ 選択できない 選択可能 選択可能 自由に選択可能
ストレージ 選択できない 選択可能 選択可能 自由に増減可能
サーバーの場所選択 選択できない 選択できない場合が多い 選択できない場合が多い 選択可能な場合が多い

次回は、レンタルサーバーのスペックで重要視するポイントを解説します。

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